No Room for Squares!

街と猫と追憶を撮る

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

にわか雨が降る午後

直前まで晴れていた空が、見る見るうちに曇り出した。茹だるような暑さのなか、驚くほど冷たい風が首筋を掠めた。案の定、ポツポツと大粒の水滴が空から落ちてくる。空を見上げた瞬間、雨は突然と土砂降りになった。アスファルトを激しく叩く雨音が周囲に響…

新潟への旅(番外編)~今代司酒造を見学する

短い新潟の夜が明けた。翌朝、ホテルをチェックアウトして向かったのは、今代司酒造。創業1767年と歴史ある造り酒屋である。とはいえ群雄割拠する新潟の造り酒屋のなかでは、取り立てて有名という訳でもない。ここの売りは大きく分けて3つ。①JR新潟駅から最…

アスファルトから鉄路へ!〜(最終回)夜は短し

夕方の新潟の町に繰り出した。まぶしかった黄金色の西陽が柔らかくなるのと同時に、街の明かりがぽつぽつと灯り出す。早く喉を潤したい想いと、もっと町を撮り歩きたい想いがせめぎ合う。でもここは、「越後の虎の穴」と言われる新潟古町。何気なく立ち寄っ…

残暑の朝早く

真夏のような日が続く。毎日快晴で、気温もグングン上がる。お盆までは、煮え切らない天候が続いて、東北地方では、お盆までは煮え切らない天候が続き、梅雨明けすら発表されなかった。やっと遅い夏がやって来たような感じである。裏庭では、枯れたと思い込…

アスファルトから鉄路へ!〜③黄金色に染まる路地裏にて

ホテルでシャワーを浴びて、さっぱりして町に出た。それでも強烈な西日が夕方の町を照らす。新潟古町の花街。大小の料亭や小料理屋が並び、人一人がやっと通れる細い路地が縦横無尽に駆け巡る。その細い路地に夕日が差し込むと、路地は黄金色に染まった。嗚…

アスファルトから鉄路へ!〜②脱線なんて当たり前

炎天下、JR新潟駅からホテル方面を目指す。ダイレクトに行けば約1.5kmほど。僕は旅先では滅多なことでタクシーは使わない。今回もタクシーでホテルに行っても千円たらず。涼しくて快適だったと思う。単なる(純然たる)移動であれば、その方が良い。でも僕の…

アスファルトから鉄路へ!〜①新潟行けば楽天地あり

鉄路で来た場所は新潟市だった。お盆休みの短い旅行の際も、新潟経由で群馬県の法師温泉に行ってきた。僕は新潟の街が大好きだ。京都でサラリーマンをしていた時は、年間6〜7回は新潟に出張していた。万難排して、新潟で泊まるようなスケジュールを組んだ…

アスファルトから鉄路へ!〜予告編

都会と異なり、田舎から旅に出るのは大変だ。まず公共交通機関の選択肢が少ないうえにコストも割高になる。以前に香港澳門に行った際には、羽田空港発着便だった。フリーツアーだったので、価格も安かった。でも秋田県在住の僕は、東京で前泊と後泊をしなけ…

真室川町は良い感じ

山形県の真室川町。秋田県と隣接する町だ。林業で栄えた町であり、駅前には「そこそこ立派な商店街」もある。夏休み後半、ここに来たのには理由がある。写真3枚目の食堂。以前に来たときは閉まっていたが、「和風とりラーメン」が気になり、食べてみたい。…

宇宙のように濃い空

8月13日の山形県新庄市の空。遮るもののない青空は、まるで宇宙と直接繋がっているかのようだった。話は少しずれる。この建物は、JR新庄駅と隣接する交流センター「ゆめりあ」である。僕の背後には交番がある。新庄を散策する際は、「ゆめりあ」脇の無料…

猫に猫撫で声を掛ける

何日か前に掲載した猫写真の別(カラー)バージョンだ。突然だけど、閑話休題。僕だって一応は男だから、以前は「接待を伴う飲食店」なんかにも行ったものだ。秋田県に来る前のことだ。とくに東京在住時代は経済的に余裕もあり、尚且つ独身の身だ。店の女の…

フジカラーの空

群馬・新潟編のラスト。クラシカルなフジカラーの看板が付いた建物は、新潟県の南魚沼市にて。見上げれば、緑の看板の上には青い空。看板の文字の落ち方にも味がある。この後、南魚沼産のコシヒカリがついた定食を食べた。美味だった。この場面では富士のカ…

酷暑のコントラスト(向日葵)

僕の住むところでは、今年は長雨が続き、梅雨明け発表もされないという異例の年だった。8月の初めまでは、結構肌寒い日も多かった。夜寝るときには、エアコンは不要だった。それがお盆休みに群馬方面に出かければ、一転体温を超える猛暑に襲われた。帰宅す…

やっぱり照れてしまう塩沢宿

新潟県南魚沼市の塩沢宿、牧之通り。町興しと観光振興を目的に、かつての宿場町を再現したものだ。こういう場所は必要以上にバッシングされがちだ。そもそも町は放っておいても、勝手に発展したり寂れたりしていくものだ。どういう経緯で出来たかに拘る必要…

お盆のモノクローム猫(実は想うことあり)

夏休みの写真は残っているが、武漢ウイルス関連でダークな話題を一つ挟む。当ブログは写真ブログなので、基本的に時事ネタは取扱わない。でも自分の備忘録として書いておきたいことがある。次のようなことだ。秋田県の武漢ウイルス感染者は、緊急事態宣言解…

炎天下の「みなかみ温泉」でエアトリップする

時系列的にはバラバラになるけど、「法師温泉」に行く前に立ち寄った群馬「みなかみ温泉」の温泉街である。僕は群馬の温泉が好きで、以前にも伊香保だとか、草津だとか、四万温泉に宿泊している。その行き帰りに何度も「みなかみ温泉」周辺を通過した。みな…

法師温泉で過ごす至極の時間

法師温泉の内部は、「本館」、「別館」、「薫山荘」、そして高級部門の「法隆殿」の4つから構成されている。本館と別館は国の有形文化財に指定されている。僕らは「薫山荘」に泊まった。隣の部屋は夏目雅子さんがよく泊まった部屋だそうで、僕らの部屋は女…

約500kmの道のりを経て、ついに法師温泉「長寿館」に来た!

(以下の画像はwikipediaより引用 File:法師温泉混浴浴場Img913.jpg)三国峠といえば、群馬と新潟を結ぶ峠であり、江戸と越後を最短で結ぶ街道として古来重宝されてきた。今では高速道路の関越道に主役を譲ったものの、現役の国道17号線として残っている。…

それでも僕は温泉を目指す(予告編)

賛否両論あるだろうけど、夏休み恒例の温泉ツアー(自主ツアー)に行ってきた。今回も「日本秘湯を守る会」の宿である。コロナ禍の移動なので慎重を期したし、観光もコンパクトかつ最低限に済ませた。そもそも体温並みの気温になった猛暑であり、長時間歩く…

青空成分と錆成分

8月2日の写真である。直近の晴れらしい晴れは、これが最後だ。写真は、秋田市内の大通りに面した商店跡。いつか撮ろうと思いつつ、10年は経過したと思う。車が停めにくい場所にあり、なかなか機会がなかった。いざ撮ってみれば、建物よりも青空成分と錆…

いきなり残暑お見舞い申し上げます

昨日、「梅雨がまだ明けない」と記事を書いたところ、「季節としては立秋になった」とご指摘を頂いた。確かにその通りだ。えっ?。真夏が来る前に、秋が来ている?。そんなのありなんだろうか。当ブログでは毎年、暑中見舞いとして「グダっとした猫」の記事…

梅雨の晴れ間

秋田県では、今朝も雨が降っている。写真は先週末で、梅雨の晴れ間である。晴れ間といっても、すかっと晴れたわけではない。そもそも、まだ梅雨が明けていないなんて・・・。ちょっといい加減にして欲しい。X-PRO3 / XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS

Happy Life

何故これを撮りたくなるのか。自分でも分からないが、とにかく撮りたくなる。どうでも良いけど、「700円」を硬貨のみで、紙幣不可で支払えというのも酷ではないだろうか。そもそも自動販売機で販売して、売れるのだろうか。謎だらけの自販機である。LEICA…

嗚呼、鶴田。嗚呼、鶴田

珍しくネタ切れなので、少し遡って記事を掲載する。ここは、青森県鶴田町。7月の4連休に青森市で宿泊した時、翌日に立ち寄った。鶴田町は好きな町で、楽しみにもしていた。前日は青森市内で食事をして、当然ビールや日本酒を呑んだ。そこそこの量を呑んで…

緑に包まれた角館

春はピンクの桜、秋は赤と黄色の紅葉、冬は黒と白の世界、季節によって全く異なる顔を見せる角館の武家屋敷通り。夏はどうなるかというと、「緑」だ。蒸し暑い空気に草の匂い。緑に包まれた通りは、まるで森のようでもある。ほぼ無人の通りを歩けば、森林浴…

角館と丸ポスト

ここは秋田県の角館。本当は色々な所に出かけたいけど、「出かけるな」という同調圧力がプレッシャーとなり、県外への遠出は断念した。代わりに行った角館は秋田県随一の観光地であるが、通りは閑散とし、観光客は数えるほどしかいなかった。これで大丈夫だ…

蝉の痕跡

昼間はジメジメと蒸し暑く、朝晩は肌寒いくらい。東北地方では8月に入っても、梅雨すら明けない。全く夏らしくない。でも、夕方に庭で蝉の抜け殻を発見した。この蝉は、どこかで鳴いているのだろう。確かに夏は来ているはずだ。X-PRO3 / XF18-55mm F2.8-4 R…