No Room for Squares!

街と猫と追憶を撮る

街:福島

会津の最奥へ(終)〜絶景の予感

奥会津を訪ねたのはGW前半だった。宿も空いていたし、車も少なく、渋滞などは存在しなかった。福島側とはいえ、尾瀬にも人の姿は多くなかった。恐らく、この地は「自然風景」を求められていて、それが花開くのは初夏になるのだと思う。尾瀬だってほら、「夏…

会津の最奥へ④〜会津財宝伝説(妄想)

奥会津の旅、最後の訪問地は金山町。「金山町」は福島県以外にも、山形県にも存在する。また既に合併した岐阜県の旧・金山町(下呂市)もある。地区名としての「金山」であれば全国に数知れず存在するだろう。いずれも何らかの金山銀山などと関連しているか…

会津の最奥へ③〜最果て(感)の只見町

会津最奥の旅。早くも二日目(今回は宿泊場所については割愛する)、只見町に到着した。昨年の9月に会津坂下町から柳津町、そして三島町まで西進した。只見川沿いに国道252号線を走る旅だった。景色は最高で、どこまでも進みたかったけど、日程の都合で…

会津の最奥へ②〜藁葺き家屋の原風景

奥会津の集落を見ると、元々は藁葺き屋根だったであろうトタン屋根の家屋が多い。きっと壮観だっただろうなと思う。その原風景をそのまま残したような場所がある。旧・舘岩村(南会津町)の前作地区である。約20戸の伝統的な家屋が残っているという。この…

会津の最奥へ①〜リアル平家の落人村

過去2回の会津への旅で、会津の奥深さと恐ろしさは身に沁みて分かった。本当の意味で会津を制覇することなど出来る筈もない。それでも福島コンプリートを目指す以上、形だけでも会津の最奥まで到達しなければならない。まだ先の話になるが、来るべき福島コ…

ラーメン丼という食べ物

GW前半戦として、またも会津方面に行ってきた。都合3度目の会津遠征であり、どうしても進路が被る。既視感(というより実際に既視)のある町並みを何度も通過する。楽しいというより、苦行のような趣きすらあり、一体何のためにこんなことをしているのか、…

会津のしっぺ返し(終)~締めはラーメン

旅の最後の訪問地は、旧・新鶴村(会津美里町)である。当初の予定では更に北上して、旧・高郷村及び旧・山都町(共に現・喜多方市)に行く予定だった。寒さと道路の積雪への不安からとても行く気にはならなかった。旧・新鶴村にはJR(只見線)の駅が二つ…

会津のしっぺ返し④~春に浮かれるべからず

さあ、そろそろしっぺ返しである。その前に話は昨年に遡る。昨年は記録的な少雪の年だった。積雪が全くない日が続き、スタッドレスタイヤが激しく摩耗した。この春もまた磨耗するのではないか。そんな不安から今年は早々に夏タイヤに交換した。会津遠征にあ…

会津のしっぺ返し③〜温泉街、香ばしさ極まる

今回の旅の宿は、会津芦ノ牧温泉である。初めての宿泊となる。同じ会津若松市にある「会津東山温泉」には何度も行っている。そちらは会津藩の奥座敷として栄えた温泉であるのに対し、芦ノ牧温泉の方は元々は地元の人が利用する温泉場であったらしい。東山温…

会津のしっぺ返し②〜知られざる焼き物の里に来た

最初の町である旧・塩川町を皮切りに、2つ目の湯川村、3つ目の旧・北会津村(現・会津若松市)と巡り、最後の訪問地である旧・会津本郷町(現・会津美里町)まで来た。表題の「しっぺ返し」とは、僕が会津のことを舐めてかかったことの代償を意味する。舐…

会津のしっぺ返し①〜小魚の光り物のような町

実のところ、粛々と東北コンプリートを進めている。なかなか時間は取れないけど、僕のお小遣いは「プライスレス」なコンプリートに集中され、他には殆どお金を使わなくなった。可能であれば、月に1回の遠征を続けていきたい。コンプリートに拘り過ぎると、…

ここに来れて良かった

福島県の旧・東和町(現・二本松市)の写真である。福島遠征シリーズ最後の写真だ。東和町といってまず思い浮かぶのは、岩手県の旧・東和町(現・花巻市)だ。土沢という大好きな街があるところであり、もう頭の中で地図を再現することだって出来る。僕の中…

シカゴ郡山(終)〜 さようなら郡山

前段が多くなったが、いよいよ郡山の夜。時間帯と場所にもよるだろうが、街は以前のような騒々しいイメージはなかった。僕が歩いた場所では呼び込みなどの姿も見かけなかった。チェーン店、地場店、様々な店もあった。ここが出張で泊まった場所であれば、特…

シカゴ郡山②〜風情の残り香

僕が持っていた郡山の騒々しいイメージ。駅前の繁華街には客引きが溢れ、平均すれば10メートル毎に一人が声を掛けてくる。もう四半世紀前の出張時のことである。確かに当時はそういう繁華街が多かった。それにしても郡山の客引きは見るからに胡散臭く、無…

シカゴ郡山①〜イメージからの脱却

福島県郡山市である。今後、福島コンプリートを進める上では、拠点となる地(宿泊地)が必要だ。岩手県では花巻の鉛温泉が、宮城県では鳴子温泉がその役を果たしてきた。広大な福島県を廻るには、郡山を中継地とすれば効率が良い。そう見当をつけている。郡…

福島コンプリート経過報告〜川俣町の光景

福島方面に一泊二日の遠征に行ってきた。それは旅行(物味遊山)ではない。便宜的に「旅」とも表現するが、少し違うような気もする。今後も増えるであろう福島方面への外出、つまりは東北コンプリートへの挑戦は、「遠征」という表現がしっくりくる。今回の…

喜多方ラーメンの哀歌(エレジー)

僕は喜多方の町が大好きだ。事ある度に立ち寄っている。今回も旅の岐路に立ち寄った。喜多方ラーメンの老舗「あべ食堂」のラーメンを食べようと決めていた。行列ができる有名店で、その行列に並ぶ根気がなく、一回も食べたことがなかった。一度、台風の時だ…

会津の奥を目指す旅(終)~世に三島は四つあり

僕は西伊豆の出身で、現在は秋田県に住んでいる。伊豆には伊豆長岡町(現・伊豆の国市)という町がある。新潟県長岡市と区別するためのネーミングだと思う。また秋田県には湯沢市という町があり、新潟県には湯沢町という町がある。新潟の湯沢町は「越後湯沢…

会津の奥を目指す旅(番外編)~緑の会津

会津旅シリーズは次回が最終回となる。今回は番外編である。僕は町並みを偏愛し、自然風景などはあまり撮らない。もちろん自然風景が嫌いということではない。うまく撮ろうという意思と努力と技術がないだけである(ほぼ全てないわけだけど)。今回は只見川…

会津の奥を目指す旅③~赤べこ伝説発祥の地

初日の最終目的地は柳津町。柳津町は「赤べこ」発祥の地である。今から400年前に、この地域は大きな地震に襲われた。お寺(圓蔵寺)の本堂を再建しようとすると、どこからともなく大きな赤い牛たちが現れ、木材の運搬などに力を尽くしてくれたという。福…

会津の奥を目指す旅②〜街道を西へ向かえ

会津坂下町から進路を南西(南南西)に取れば、奥会津へと向かうことになる。その前に一旦、真西へと向かう。そこにあるのは西会津町である。西会津町も宿場町(街道町)として栄えたところで、新潟県との県境に位置している。すぐ先には阿賀町がある。阿賀…

会津の奥を目指す旅①〜ディープ会津の玄関口、会津坂下町

福島県の全市町村を踏破するのは、いつになるだろうか。岩手県の市町村コンプリ―トも大変苦労した。それでも当時は時間的な自由も効いたし、何よりも鉛温泉(湯治部)という中継基地の存在があった。秋田県から福島への遠征は日帰りでは無理な場面も多く、岩…

ルービンリキのある光景

「ルービンリキ」つまりはキリンビールの古い看板のことである。会津方面に遠征に行ってきて見つけたものである。最近はあまり話題に挙げないが、東北コンプリートについては粛々と活動を続けている。残すは青森県と福島県。未踏の市町村は多く、まだまだ時…

陸奥を北上せよ(終)〜心躍るその刹那

唐突だけど、今シリーズ最終回となる。あとは移動しながら幾つかの町によったけど、旅行記は今回の三春町で終わりとしたい。思い起こせばGWの旅先として幾つかの場所を検討した。以前は物理的(肉体的、精神的)な限界点まで車移動することも厭わなかったが…

陸奥を北上せよ④〜円谷英二ミュージアムでの一刻

福島県矢吹町の次は、須賀川市である。周辺には多くの市町村があり、どのみち全ては廻れない。須賀川市は今回はパスして、次回探索の拠点にしようとかと考えていた。だが偶然地図で「円谷英二ミュージアム」を見つけてしまった。ウルトラマン、ゴジラを始め…

陸奥を北上せよ③〜知らない町を訪ねてみたい

白河の夜は終わった。締めに白河ラーメンを食べたかったけど、満腹で果たせなかったことだけが心残りだ。翌朝も旅は続く。さあ陸奥を北上しよう。福島県には未踏の市町村が数多く残っている。他の東北5県(山形、秋田、岩手、宮城、青森)では殆どの市町村…

陸奥を北上せよ②〜もう一つの楽園

今回宿泊したホテルはユニークで、とても面白かった。とはいえ現役のホテルなので、エピソードの掲載は断念する。中略。いずれにせよ午後4時にチェックインした。部屋で風呂に入り、缶ビールを飲んで休憩した。さっぱりしてから夕方の部に出撃することにし…

陸奥を北上せよ①〜白河関のこちら側(昼)

GWのわずか一泊二日の旅。これを機に町で写真を撮る生活を取り戻したいと思っている。久しぶりに複数日に渡ってシリーズ物(4回くらい?)で町の写真を載せる。「陸奥(みちのく)を北上せよ」という一連のタイトルとなる。今回の短い旅の舞台は、福島県の…

(番外編)この旅のベストショット

福島の旅の番外編。酔っ払ったので富士のミラーレスカメラは仕舞い、小さなコンデジGRⅢを片手にホテルに戻ろうとしていた。設定も適切ではなく、殆どのショットが手振れ(被写体ブレ)を起こしていた。これだけは何故かOKだった。しかも通り過ぎる刹那、奥に…

Hello福島(終)〜一生訪れることのない町

今日の写真は旧・保原町(伊達市)のものである。まだ幾つかの町の写真が残っているが、今回はここで福島シリーズを終わりにしたい。保原町という町のことは知らなかった。こういう機会がなければ一生訪れることのない町だったかもしれない。僕は縁があって…